脳神経外科

Patients with headache頭痛にお悩みの方

頭痛の概要

日本人のなかで、約4割の方が頭痛を経験しているといわれています。一時的で終われば良いですが、片頭痛では強い頭痛や嘔気で生活に支障が出る場合があります。また、ストレスや筋肉のこわばりを誘因として、緊張性頭痛が起きる場合もあります。その他、頻度は少ないものの脳血管障害や頭部外傷などの頭蓋内疾患を契機に頭痛が起きる場合もあります。

当院でのアプローチ

当院では、このような頭痛の原因診断をしっかり行いつつ、難治性頭痛に対しても根気強く改善を目指すお手伝いをさせていただきます。

設備と検査

当院はCT、MRIが完備されておりますので、検査機器を適切に使用して頭蓋内疾患の有無の確認をします。

片頭痛の治療

片頭痛治療では、痛み止めや「トリプタン」と呼ばれる頭痛薬が中心的な役割を果たしてきました。また頭痛の予防薬も数種類あります。

難治性頭痛への新しいアプローチ

しかしそれでも頭痛から逃れられないケースで、頭痛の予防薬の注射剤が登場しました(抗CGRP抗体製剤=エムガルディ®、アジョビ®、アイモビーグ®)。やや高額(保険適応です)ですが、効果は飲み薬の予防薬に比べて格段に良いと思います。

Patients with paralysis手足のしびれ、麻痺にお悩みの方

発症の仕方による対応の違い

手足のしびれ、麻痺は、急に発症するか、徐々に発症するか、という発症の仕方で対応が大きく異なります。

急性の片側の手足の麻痺・しびれ

急に出る片側の手足の麻痺・しびれは、脳血管障害の可能性を第一に考える必要があります。発症から数時間以内の超急性期の患者さん(特に症状が強い場合)は、救急車を呼んで救急病院へ運んでもらう必要があります。

経過時間が長い場合や一時的な症状

一方、半日以上経過した患者さんはどうでしょうか。あるいは、一時的に症状が出たけれども、自然に治った人はどうでしょうか。このような場合も、やはり脳血管障害の可能性があり、再発、悪化の危険性がありますので、なるべく早めにご相談いただければと思います。

ゆっくり出る麻痺・しびれと両側の症状

ゆっくりでる麻痺・しびれや、両側の麻痺・しびれは、脊髄(首、腰など)や末梢神経由来の場合があります。画像も勿論大事ですが、診察室でしっかりと問診、身体所見を調べることが正しい診断への鍵になります。

高齢者に見られる慢性硬膜下血腫

また、ご高齢の方ですと頭部外傷から1ヶ月程度経過してからゆっくり歩きにくくなる「慢性硬膜下血腫」という脳と骨のあいだに血がたまっていることがあります。1ヶ月程度前の頭部外傷後、徐々に頭がぼんやりする、頭痛、歩きにくくなる等の症状がある場合は早めにご相談ください。

Patients with vertigoめまいにお悩みの方

めまいの多様な原因

めまいは大変裾野が広い症状であり、様々な要因によって起こります。

良性頭位転換性めまい

もっとも頻度が多いのは、良性頭位転換性めまいと言われています。これは、めまいの持続時間が数分程度と短いこと、頭の動きで強く症状が誘発されるのが特徴です。

脱水によるめまい

暑い時期に、脱水でめまいがおきることもしばしばあります。

脳の病気によるめまい

脳では、小脳、脳幹の病気でめまいが起きる場合があります。特に持続的にめまいがある場合、脳の病気を確認する必要があります。

脳の病気の兆候と受診の必要性

ろれつ不良、ものが二重に見える、麻痺などの症状を伴うめまいは、脳の病気の可能性が非常に高いと思われます。早急に受診していただく必要があります。

Patients with memory lossものわすれにお悩みの方

加齢に伴う物忘れ

加齢に伴い、知人や有名人の名前が出てこない、など物忘れの頻度が増えます。経験を重ねると共に知っている人や出来事の数は増える一方であるため、知識をしまった引き出しが多くなってきます。ある程度は、正常範囲と捉えても良いでしょう。

疾患としての物忘れ

直前の出来事そのものを忘れる、家族の名前が出てこない、妄想が生じる等は、疾患としてのものわすれがあるかもしれません。

脳の疾患による物忘れ

脳に腫瘍ができたり、血液がたまったりすると、ものわすれ症状が徐々に進行する場合もあります。

アルツハイマー病の新薬

最近ニュースでも話題になりましたが、アルツハイマー病に対する新薬(レケンビ®、レカネマブ)が認可されました。アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβプロトフィブリルに作用し、アルツハイマー病による軽度認知機能障害、軽度認知症の進行抑制が期待されます。あくまでも進行抑制であり、すでにある症状が改善する薬ではありません。

従来の薬と新薬の違い

従来の内服・外用薬であるドネペジル(アリセプト®、アリドネ®)、ガランタミン(レミニール®)、リバスチグミン(リバスタッチ®、イクセロン®)は対症療法であるのに対し、レカネマブはアルツハイマー病の原因部位に作用する薬である点で、画期的です。

新薬の問題点

しかし大変高価であること、副作用の確認のために限られた医療機関(大学病院等)での画像含む定期検査が必須であること等が問題です。また、軽症の方が対象であり、進行した方には投与できません。

早期発見と早期受診の重要性

早期発見と早期受診、および初期アルツハイマー型認知症を積極的に疑うことが必要となります。初期アルツハイマー型認知症は医師にも判断が難しいため、このような治療を検討していらっしゃる患者様およびご家族は、その旨医師にもお伝え頂いた方がより治療に結びつきやすいと思います。

Patients with facial spasms顔のぴくつき、痛みにお悩みの方

眼瞼けいれん

疲労がたまったときに、眼の周囲のぴくつきが出ることがあります。眼瞼(がんけん)けいれん)といいます。院長もときどき出ます。これは疲労回復と共に自然に治まります。

顔面けいれん

顔の運動神経(顔面神経)が周囲の血管に圧迫されて、顔がぴくつく場合があります。顔面けいれんと言います。最初は薬剤による治療を試みますが、残念ながら顔面けいれんに対する内服治療はあまり効果が高くありません。

ボツリヌス毒素注射(ボトックス®)

ボツリヌス毒素注射(ボトックス®)により、症状の改善が期待できます。この治療は当院で対応可能ですが、約3ヶ月で効果が消失するため、定期的に注射を行う必要があります。

手術による治療

特に手術を躊躇する方(当然ですが)、ご高齢の方には有用な治療だと思います。根治療法は手術です。手術の場合は、症例数の多い病院へご紹介します。

顔面の痛みの原因

また、顔面の痛みは、副鼻腔炎、帯状疱疹、三叉神経自律神経性頭痛など、さまざまな原因で生じます。

三叉神経による顔面の痛み

顔面の感覚神経(三叉神経)が血管から圧迫を受けることにより生じる場合もあります。

的確な診断と治療

原因により治療は全く異なるため、的確な診断により症状の改善が得られるよう、日々研鑽に務めています。

Neurosurgical treatment schedule脳神経外科診療スケジュール

受付・診療時間
8:45~12:00島 浩史島 浩史島 浩史島 浩史茂野 卓
(第1、3、5)

野村 素弘
(第2、4)
茂野 卓
(第1、3、5)

鈴木 一成
(第2、4)
14:00~18:00(土曜除く)島 浩史島 浩史

辰野 健太郎
島 浩史日直医日直医受付時間
16:30まで
手術予定--島 浩史---
※但し、急な手術・検査・往診などで、診察が遅れる場合はご了承ください。
※ご不明の点がございましたら受付時間内に044-777-5556までお電話ください。